
7月15日(日)の午後から夜にかけて、熊本市で「九州伝承遺産ネットワークシンポジウムin熊本」が開かれ、予想外の100人を超える人々が県内外から集まりました。
7月として異例の大型台風4号が過ぎ、曇ってはいましたが、さわやかな天気に恵まれました。また、その前後が欠航するという航空網の大幅な乱れの中、都市経済評論家の加藤康子さんの飛行機が無事に熊本に飛んだこともラッキーでした。
まず、第1部の「トークセッション」は、ピーエスオランジュリ(旧第一銀行熊本支店)で開催。この建物に初めて入ってその内部空間に「ステキ、まるでニューヨークみたい」と驚かれた加藤康子さん。その特別講演「九州世界遺産トレイル」では、九州・山口の産業遺産は世界史的にみて重要で、世界遺産の価値を持つことを、イングリッシュ・ヘリテージ総裁のニール・コソン卿の言葉も踏まえて説得的に話されました。とくに、各地の産業遺産を数珠玉のようにつなぐという「シリアル・ノミネーション」という言葉は心に残りました。その後、冨士川一裕さんが「城下町熊本と近代化遺産」というタイトルで、熊本が400年前の加藤清正の町割を維持しており、江戸期・明治期・大正昭和期の3層の重なりが見られることを古地図を利用しながら解説。その後、「世間遺産」の東川隆太郎さんらのコメントや各団体の活動状況の報告がありました。
第2部の「街歩きセッション」は、古町・新町をみんなで歩き、ところどころに立ち寄り、三原宏樹さんと梅元健治さんの講演を聞くことができました。三原さんの「佐賀の古民家再生」では、住民や子供たちを巻き込みながら古い建物を再生し、活用する事例に感心させられました。「長崎さるく博と伝承遺産」の話をされた梅元さんは、昨年の長崎さるく博に深く関わった人だけに、話は「地道力」などの新鮮な言葉を取り入れ、具体的で、新町案内人の丸山歳之さんなどから感心の声が寄せられ、活発な質疑応答が行われました。
その後、坪井川に移動し、復活3年目を迎える精霊流しを見学。一部の人は、山野潤一さんの案内で、市民会館1階の最近改築されたレストランを見せてもらい、現代的センスと木の香りのマッチングに感心させられました。
第3部の「懇親会セッション」にも40人を超える参加者があり、気持ちよい天気のもと、熊本城の夜景を眺めながらおいしいビールを傾け、ワイワイと盛り上がりました。ボランティア・スタッフとしてがんばってくれた崇城大学・熊本県立大学・熊本学園大学・熊本大学の学生たちの挨拶も、若者たちが確実に今日のシンポでそれぞれに何かを学びとったことが伝わってくるものでした。おじさん・おばさん達の想いが若い世代に伝わっていくのは嬉しいことですね。
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